2006年12月06日

ランセット: 自閉症、ADHDと環境汚染

産業を通して環境中に放出されているさまざまな化学物質や重金属が自閉症やADHDを増やしている可能性があるという記事が権威ある医学専門誌を通して発表されたことは既にお知らせしました。

そのことを報じた海外のネット新聞の記事をもとに前回はお知らせしましたが、その後、本元になる The Lancet 誌の記事も手に入ったので読んでみました。続きを読む
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2006年11月14日

自閉症、ADHDと環境汚染

自閉症とADHDの劇的な増加に対して鉛や水銀などの物質が関与しているかもしれないと主張する記事が The Lancet 誌のネット版に掲載されたそうです。まだ肝心の The Lancet を見ていませんが、この記事のことを報道している大手ネット新聞の情報から、簡単に紹介します。



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2006年10月24日

自閉性症候群と大気中の有害物質

サンフランシスコ湾に面する地域で自閉症スペクトラムに該当する子どもたちの分布と、大気中に放出される水銀などの有害物質の量に相関が見られるという主旨の論文が、今年の夏に発表されました。テキサス州でも同様の調査結果が見られるという論文が発表されています。続きを読む
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2006年10月05日

アマルガムは安全という報告に対する反論

歯の治療に使うアマルガムは安全だという主旨の報告を先週このブログで紹介しましたが、今回はその報告に対する反論を紹介します。ケンタッキー大学で化学科長をしてきたボイド・ヘイリー教授 (Ph. D) の主張です。続きを読む
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2006年09月28日

アマルガムは子どものIQを低下させるか?

歯の治療に詰め物として使われるアマルガムには大量の水銀が含まれています。これが健康や発達に悪影響を及ぼさないかどうかを心配する声もあります。その点を考慮して、実際にアマルガムを詰めた子と詰めない子の集団を比較した調査報告が今年の4月に発表され、北米の新聞でも報道されました。続きを読む
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2006年08月31日

仏: 自閉症、てんかん、尿中ポルフィリン

自閉症のかなり多くが重金属中毒であることを裏付ける臨床的な証拠がフランスから発表されました。2006年7月に毒物学と応用薬理学の専門誌に掲載された論文の内容を簡単に紹介します。

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2006年05月14日

UCD: チメロサールの免疫毒性

カリフォルニア大学デイヴィス校で行なわれた実験で、極微量のチメロサール (水銀化合物) が健康なネズミの免疫機能の一部を麻痺させることが確認されました。自閉症の臨床的な特徴と直接的に結びつく発見かどうかは分かりませんが、自閉症児の一部で免疫機能の異常が示唆されていることをふまえると、何らかの関係を疑ってみる価値はありそうです。

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2006年04月19日

やはり別の薬: キレーション中の死亡事故

米国ペンシルヴェニア州で昨年おきたキレーション中の死亡事故について、正式の調査報告書が出たようです。事件当初から継続的に記事を載せている地元紙の報道をもとに紹介します。

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2006年04月08日

混乱する報道: キレーション中の死亡事故

アフリカ生まれで英国に住んでいた5歳の自閉症児が米国でキレート剤の投与を受けているときに心臓停止で死亡したという報道が2005年の8月にあり、血液中のカルシウム濃度が異常に低かったため、カルシウム排出のために使われるキレート剤を誤って投与したことが原因だろうとCDCの専門家が語った2006年1月の報道については、このブログでも紹介しました。

その後、3月になって、1月の談話を別の角度から採り上げた報道がAPから配信されました。続きを読む
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2006年03月28日

ワクチンからの水銀除去にCDCは消極的

ロバート・ケネディ司法長官の長男、あるいはジョン・F・ケネディ大統領の甥と言った方が分かりやすいかもしれませんが、弁護士として環境問題に取り組み、大学でも教えているロバート・ケネディ・ジュニアさんは、水銀と自閉症に関わる論争にも加わり、昨年から賛否両論を巻き起こしています。そのケネディさんによる新しい記事が3月1日、ネット新聞『ハフィントン・ポスト』に載りました。

内容は、1999年に乳幼児むけワクチンからできるだけ早く水銀を除去するか量を減らすように表向きは勧告を発表していたCDCが、裏ではワクチン製造会社に対して、水銀ゼロのワクチン製造を遅らせるよう指示していたと言うものです。情報公開法で閲覧可能になった内部文書で明らかになったそうです。
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2006年03月22日

米: キレーションに励む親子

水銀排出のキレーションを始めてから劇的に伸びているという男の子と、キレーションは無意味で危険な可能性もあるという専門家の意見を紹介したニュースが2月12日、シカゴの新聞『サン・タイムズ』に載りました。続きを読む
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2006年03月19日

自閉症児の減少が始まった?

乳幼児向けのワクチンに入っている水銀の量を減らし始めた時期に呼応して、新しく自閉症と宣告される子どもたちの数も減っていると言う趣旨の記事が、昨日紹介した Autism News に載っています。3月3日の記事です。続きを読む
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2006年01月27日

自閉症児のメタロチオネインを調査

メタロチオネイン (MT) というのは体内で重金属を解毒する (抑え込む) はたらきのある蛋白質です。このMTがほとんどの自閉症児で不足しているという仮説が2001年に発表され、水銀中毒説と関連して注目されました。

そのときの研究では自閉症児の血液を調べ、亜鉛の量に比べて銅の量が高い子が多かったことと、そうではなかった子は亜鉛のサプリメントを飲んでいたことから、メタロチオネインが不足しているのではと推論していました。ただし、その時点ではMT自体を直接的に調べることはできませんでした。

又、自閉症児の多くで自己免疫疾患など、免疫系の異常が発見されており、その原因として、水銀に容疑がかけられて来ました。そのばあいにも、MTや、MTに対する抗体に異常が起きる可能性も考えられました。

その後、新しい検査技術が開発され、何種類かあるMTの一部と、MTに対する抗体を実際に調べることができるようになりました。

自閉症の例ではありませんが、重金属が原因で起きたアトピー性皮膚炎の患者で、MTに対する抗体が発見されたという報告もありました。続きを読む
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2006年01月19日

誤って別の薬を投与した?: キレーション中の死亡事故

昨年夏に起きたキレーション中の死亡事故について、CDC鉛中毒予防部門の医師が死後解剖の報告書を読み、名前も見た目も良く似た別の薬を投与したことが事故の原因に違いないと言っています。

以下は1月18日の『ピッツバーグ・ポスト・ガゼット』紙に載った記事からの要約・抜粋です。続きを読む
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2006年01月18日

死因はやはりキレート剤か?

2005年の8月、ナイジェリア出身で英国に住んでいた5歳の自閉症児 (男子) が米国でキレーション中に死亡したことを報道したペンシルヴェニア州の新聞が、年明けに死後解剖の報告を載せました。

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2006年01月10日

FEAT: 予防接種と生物医学的介入の研究大会 1/16

FEAT (Families for Eartly Autism Treatment) は自閉症の早期集中行動介入 (ロヴァス式ABA) を普及させるために1994年カリフォルニアで結成された親の会です。その後、AVBやRDIなど、いわばABAの流れを汲む方法も視野に入れて活動してきましたが、力を入れてきたのは、とにかく教育的な介入でした。

FEATの設立者の一人であるリック・ロレンズさんや、EメールでFEATのニューズレターを発行していたレニー・シェイファーさんたちは自閉症の生物医学的側面、とりわけ予防接種や重金属に強い関心を示して来ましたが、団体としてのFEATはこうした側面に対して特に賛成も反対もしない立場をとってきたようです。

そのFEATが、自閉症の生物医学的側面に関する研究大会を予定しています。続きを読む
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2005年12月10日

ジャーナリズム研究者が総括するチメロサール論争

Columbia Journalism Review [コロンビア・ジャーナリズム・レヴュー]、略称CJRは、コロンビア大学の大学院ジャーナリズム学科で発行している雑誌です。この雑誌の11・12月号で、副編集長のダニエル・シュルマンさんによる "Drug Test" という記事が載りました。いくつかの予防接種に殺菌剤として使われてきたチメロサール (水銀化合物) と自閉症の因果関係をめぐる議論に関して、報道機関がどういう姿勢をとってきたのかを振り返って論じる記事です。

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2005年12月04日

キレーションの効果を主張する新聞広告

自閉症児へのキレーションを推進する150の家族によって結成されたジェネレーション・レスキューが、去る11月14日、ニューヨーク・タイムズにまた全面広告を載せました。

水銀と自閉症の関係を裏付けると親たちが考えている19の論文一覧を載せ、その著者たちに対し、キレーションで自閉症から回復したという6歳のバクスター君が感謝の言葉を述べるという体裁になっています。バクスター君の顔写真も大きく使われています。

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2005年10月23日

ワクチンと自閉症の関係を否定する講演

10月11日にワシントンDCで開催された米国小児医学会 (AAP) の年次大会で行なわれたウォルター・オレンスタイン博士の講演を伝える記事がいくつかのネット新聞に載りました。

登録しなくても閲覧できる頁から内容を簡単に紹介します。医療関係の情報を紹介しているネット新聞に載った記事です。

記事の冒頭では、水銀の入っているワクチンやMMRワクチンを自閉症や自己免疫疾患と結びつける科学的な証拠が皆無だと言っています (there is no scientific evidence linking thimerosal-containing vaccines or the mumps-measles-rubella (MMR) vaccine with autism or autoimmune disorders)。

もう少し読み進めると、その様な科学的証拠は少ないと言っています (little if any of the evidence linking childhood vaccinations to autism or other conditions stands up to scientific scrutiny)。

記者による要約が前者、実際の講演に近いのは後者なのかもしれません。

オレンスタイン博士の講演によると、ワクチンと自閉症の関連性を否定する根拠として以下の点が挙げられるそうです:

チメロサールと水銀を結びつける証拠の一部は、ワクチンに入っていた水銀の量とカリフォルニアなどで報告されている自閉症の増加だが、この種の報告は、診断基準の変化や発見率の増加によって偏りが生じやすい。

政府機関とハーヴァードの研究者が行なった調査では、自閉症と水銀中毒の共通点は僅か。

水銀中毒を起こすのはメチル水銀で、ワクチン由来のエチル水銀は半減期が短く、中毒との関連が少ない。

ワクチンから水銀を除去したスウェーデンとデンマークでは、関連性を裏付ける変化の報告が皆無。

関連性ありとする論文はいずれも、関連性が見られなかった総人口調査と比べて精度も規模も劣っている。

MMRワクチンで自閉症が増えたという証拠は無い。

IOMの調査委員会も因果関係を拒否する方が好ましいという結論。

新生児の体液や免疫機能はワクチンを受ける上で充分。

ワクチンの純度も高くなり、アレルギーを起こすような物質は格段に少なくなった。

ワクチンと自閉症の関係を調べた研究は充分にあり、今後は別の方面に資金を使うべき。

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2005年10月15日

自閉症の時代: CDCの内部資料を親たちが解読する

いくつかの乳児用ワクチンに入っていた水銀と自閉症についてCDCが調査を行ない、関連性が見られたのにそれを発表しなかったという推測はケネディさんの記事にも陰謀説として詳しく紹介されていました。UPIのダン・オムステッドさんは、情報公開法に基づいて入手したこういう内部文書のうち、ごく初期の調査を記録したデータシートやEメールを丹念に読んだセーフマインズのマーク・ブラックシルさんに取材し、まとめた記事を7月下旬の連載で発表しました。

ブラックシルさんは経営コンサルタントですが、娘さんが自閉症と分かってから、自閉症の研究もしています。

CDCは何度も分析方法を変え、データにも手を加え、関係者を集めた秘密の会議で検討し、さらに手直しを行なって2001年のIOM公聴会で発表し、また手を加え、統計的な相関が見られないという結論の論文として米国小児医学会の機関誌に発表しました。一連の変化の中で、最も初期のデータをブラックシルさんたちはジェネレーション・ゼロと呼んでいます。

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