アスパルテーム、商品名NutraSweetは沢山の飲料やダイエット食品に使われている低カロリー甘味料です。この物質が中枢神経に与える影響について、いくつかの報告があります。
てんかんの発作に関する研究ではありませんが Biological Psychiatry という精神医学を生物学的に研究する専門誌に載った報告では、鬱病の経験がある40人の被験者と精神科で診てもらうような病歴の無い40人の被験者にアスパルテームを投与した二重盲験があります。低カロリーの炭酸飲料10から12缶分に相当するアスパルテームのカプセルを飲んだ集団と偽薬を飲んだ集団の比較でした。鬱病の経験がある被験者のうち3人は毒を飲まされたような気分になり、そのうち一人は結膜出血を起こしたので、院内倫理委員会によって実験は中止されました。そのほかに頭痛、不安、記憶力低下、吐き気、鬱、不眠、いらだちなどの症状で二つの集団に有意さがありました。一部の人にとってこの甘味料が中枢神経に悪影響を及ぼす可能性があると考えられます。
Environmental Health Perspectives という環境と保健に関する専門誌に載った報告では、アスパルテームを投与したネズミに対し、人工的な手段で発作を起こさせる実験を行ないました。体重1キログラムあたりでアスパルテームの投与量が
1000ミリグラムのネズミは発作の率が 78%、
2000ミリグラムのネズミは100%、
0ミリグラムを投与したネズミは50%でした。
この結果をふまえ、ヒトでも体質によっては大量のアスパルテームによって脳内フェニルアラニンが増え、過去に発作歴の無かった人が発作を起こす可能性もあると論文の著者たちは言っています。
殺虫剤 (農薬) も、種類によっては発作を引き起こす可能性があります。Pediatric Emergency Care (17) という小児救急医学の専門誌に載った症例報告によると、発作の引き金になりうる殺虫剤の種類として有機リン系、有機塩素系、ピレスロイド系の薬が挙がっています。
Medical News Today という医学系の雑誌に載った報告では、有機農法による材料を使った食事を子どもたちにさせたところ、体内から検出される有機リン系殺虫剤の量がすぐに減って検出不可能な域まで達し、その状態がダイエットをやめるまで続いたそうです。
ヘルス・センチネルの記事では、ほかに鉛、水銀、ケルセチン、ヴィタミンCが発作に対して何らかの効果をもたらす可能性があると書いてありますが、正の効果なのか負の効果なのか書いておらず、根拠となる資料も示されていません。
以上です。