偏頭痛と多動の対策として行なった食事制限で発作が減った例があるため、てんかん発作のある63人の子どもたちを対象に食事の内容と発作の頻度を観察した報告があります。Journal of Pediatrics という専門誌に載った報告です。
子どもたちが反応した食品を除去したダイエットを4週間おこない、それから1週間に1種類のペースで、それまで除去していた食品を再開しました。ただし、再開によって何らかの症状悪化が観られたばあいは、その食品を再び除去するという方法で観察は続けられました。
結果には個人差があり、てんかん以外の症状がなかった18人には改善が観られませんでした。偏頭痛を伴う45人のうち40人では、偏頭痛だけが減った子も、偏頭痛と発作の減った子もいました。その後7週間から3年間のダイエットで25人は発作を抑えることに成功しました。
脳波については、変化の見られなかった子も、改善の観られた子も、正常になった子もいました。
除去した食品の種類には個人差があります。発作を起こすことの多い食品は、牛乳 (発作: 37%, ほかの症状: 63%), 牛乳由来のチーズ (発作: 36%, ほかの症状: 55%), 柑橘類 (発作: 29%, ほかの症状: 50%), 小麦 (発作: 29%, ほかの症状: 49%), 食品添加物 (発作: 25%, ほかの症状: 58%)でした。
この報告、まだ続きます。次回は発作を増やす甘味料についてです。