ブラックシルさんは経営コンサルタントですが、娘さんが自閉症と分かってから、自閉症の研究もしています。
CDCは何度も分析方法を変え、データにも手を加え、関係者を集めた秘密の会議で検討し、さらに手直しを行なって2001年のIOM公聴会で発表し、また手を加え、統計的な相関が見られないという結論の論文として米国小児医学会の機関誌に発表しました。一連の変化の中で、最も初期のデータをブラックシルさんたちはジェネレーション・ゼロと呼んでいます。
CDCの非公開データベースを使って、乳児期のワクチンによる水銀摂取がゼロだった集団から最大だった集団まで段階的に調べたトマス・ヴァーストレーテン博士は、水銀の摂取量が最大だった集団で、発達のあらゆる面に遅れが数多く見られる結果に驚き、内部の関係者にメールを送っています。1999年11月のことです。
感謝祭の休暇が終わって、CDCの担当者がいくつかのデータを削除したり、追加したらしいとブラックシルさんは言います。そして再度の分析を行なった結果、水銀の量が最大の集団は自閉症の確率が11倍で、水銀がゼロの集団は自閉症がゼロでした。
その後、何度も分析のしかたを変え、統計的な相関を弱める努力がなされます。客観性が失われることを心配したり疑問視するメールは残っていません。
CDCの担当者たちが大いに心配していたことは文面から読み取れますが、それは自分たちが責任を取らされることを恐れる心配ばかりで、子どもたちの健康は全く問題にされていないようだとブラックシルさんは述べています。
The Age of Autism: Generation Zero http://tinyurl.com/82ey9
オムステッドさんの記事はここまでですが、いくつか関連情報を追加しておきます。
ブラックシルさんたちが公開している発表用スライド
ブラックシルさんたちのワード文書
CDCで行なわれた調査の最終版につけられた要旨 http://tinyurl.com/ccert
無料で閲覧できるのは要旨の部分です。
CDCでこの調査を担当させられたヴァーストレーテン博士の言い分も紹介しておきます。博士は、情報操作の容疑を否定しています。最終版が発表される前にワクチン製造会社に顧問として就任することが決まっていたことが調査に影響したのではと言う容疑も否定しています。ただし、この調査結果が予防接種の水銀と自閉症の因果関係を否定するものでも肯定するものでもない中立的な結果であり、今後さらなる研究が必要だとも述べています。(下記のリンクで読めるのは博士からの手紙の冒頭部分です。全文閲覧は有料です。)
CDCの調査論文に対して否定的な立場をとるにせよ、著者の立場をとるにせよ、この調査は水銀と自閉症の関係を否定する根拠として不充分ということになります。