2005年09月30日

カナダの自閉症サービス犬

盲導犬のように自閉症児に付きそう犬の訓練がオンタリオ州で行なわれています。National Service Dogs Training Center, Inc. [国民サービス犬訓練センター]、通称NSDです。仲の良い子どもたちと犬たちの画像をご覧下さい。



この非営利団体は、自閉症児を主な対象として、サービス犬を訓練しています。通常の盲導犬も訓練します。きっかけは1996年、自閉症児のお母さんからの要請で、息子さんに付きそう犬を訓練したことです。シェイドと名付けられた黒いラブラドル犬は、このお子さんに幼稚園から小学校の4年まで付き添いました。シェイドのお陰で、家族そろっての遠足やディズニー・ワールドへの旅行も可能になりました。2000年にこのシェイドは引退し、今は2代目のシャドウというラブラドル犬がお子さんに付き添っています。



訓練にあたっては、お子さんの年齢が2歳以上10歳以下であること、大型犬に慣れていること、チーム訓練の期間中は別の犬を飼わないこと、充分に時間をかける余裕があること、親のどちらかがセンターまで勉強に来ることなど、いろいろと条件があります。最初は親が犬に対して指示を出します。自閉症児には、犬の世話のしかたを教え、責任ある飼い主になることが期待されます。自閉症児に付きそう大人の負担を軽減できるので、親たちには評判が良いです。仲の良い犬がそばにいることで、心穏やかにすごせる子もいるそうです。ここからリンクされた頁の下の方にある画像もご覧下さい。



これは乗馬療法やイルカ療法のような動物介在療法ではありませんが、サービス犬の存在が自閉症児の生活にどういう変化をもたらしか、2003年に始まった調査も進行中です。



費用は多額になるのでスポンサーの募集も行なわれています。カナダの単位で月々25ドル、1回だけの寄付なら1口300ドルです。

posted by iRyota at 07:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 総合 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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