CSMMHが報道機関むけに発表した文書によると、FCは効果が無く有害な可能性もあり、家族に児童虐待の濡れ衣を着せる事件とも関連があり、そういう方法を普及させようと活動してきたビクレン教授が学部長に就任したことに対し、失望を感じたという声明に56名の専門家が署名しているそうです。
FCはコックリさんと同様の方法で、介助者が無意識に動きを制御しており、七つの学会と一つの州政府期間がこの方法に反対の立場を表明したそうです。
正式に発表された声明もネット上で読めます。内容は上記の文書と同様ですが、より詳しい説明がついています。ただし、学術的な文献に必須の資料一覧はついていません。認知機能や知能が正常であるにも関わらず運動機能に困難を抱えているというのがビクレン教授の自閉症観で、介助者が手を添えてあげれば文章を書けるようになるというのがFCですが、これを否定する沢山の研究結果や93年のドキュメンタリー番組をビクレン教授と大学が無視しているとCSMMHは主張します。FCによって書かれた文書によって、沢山の家族が虐待の嫌疑をかけられたとも言っています。
ビクレン教授の善意・熱意・経営手腕を疑うものではないし、教授と大学の権利として学問の自由は尊重するが、それでも今回の学部長就任は、科学の不朽、疑似科学との闘いに対し、逆行する一歩になると、この発表では述べられています。
FCを使って大学生として学んでいる重度の自閉症者スー・ルービンさんのドキュメンタリーに関する海外自閉症情報の記事。
付記: FCは自閉症以外にも発話の困難を伴う人たちへの支援方法として実施されています。ドーマン法でもFCを採り入れており、NHKで放送した番組が賛否両論を巻き起こしたこともあります。