2005年06月04日

5-HTP、セロトニン、5-HIAA

13歳から19歳の自閉症児 (白人男子) 18人と、同世代の定型発達児20人で、セロトニンと5-HIAA (5ハイドロキシインドール酢酸) の血中濃度に有意な差はありませんでしたが、5-HTPの錠剤を体重1キログラムあたり4ミリグラム投与してから血液を調べたところ、自閉症児のセロトニンが有意に高くなりました。ただし、5-HIAAに関して有意な差は見られませんでした。

これはベルギーのアントワープ大学で行なわれた実験です。



食べ物に含まれているトリプトファンから5-HTP (5ハイドロキシトリプトファン) が作られ、この5-HTPからセロトニン (5-HT) が作られ、セロトニンから5-HIAAが作られます。今回の実験では、5-HTPの投与で自閉症児のセロトニンが増えましたが、そこから先の違いは見られないという結果でした。

もう一つ、今回は血液中の変化だけを記録したもので、行動や症状においてどういう変化があったのか、なかったのかについては触れていません。
posted by iRyota at 08:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 生化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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