2005年05月06日

毛髪検査に見るミネラルの比率

DDIやGPLの毛髪検査の結果を印刷した用紙の右下に "RATIOS" という項目があります。いくつかのミネラルの比率を列挙したものです。

"Ca/Mg"はカルシウムとマグネシウムの比率、
"Ca/P"はカルシウムと燐 (phosphorus)、
"Na/K" はナトリウムとカリウム、
"Zn/Cu"は亜鉛 (zinc) と銅 (copper)、
"Zn/Cd"は亜鉛とカドミウムの比率です。

Ca/Pの比率が高く、
必須ミネラルの項目でマグネシウムに対するナトリウム (sodium) の比率が低いばあい、
ヴィタミンB6を補充する必要性が示唆されます。

Ca/Pが低く、
カリウムに対するカルシウムの比率と
マグネシウムに対するナトリウムの比率が高いばあい、
免疫機能の低下が示唆されます。

Ca/Pが低いか、
マグネシウムに対するナトリウムの比率と
カリウムに対するカルシウムの比率が高いばあい、
いくつかの消化酵素で効果的である可能性があります。

(Andrew Hall Cutler, Ph.D, Hair Test Interpretation: Finding Hidden Toxicities, p. 114)


亜鉛はカドミウムの吸収を防ぎます。カドミウムの排出は非常にゆっくりです。ですから、Zn/Cdの比率は高いほど良いです。999より高いのは悪いことではありません。

5/07追加


「マグネシウムに対するナトリウム」の比率ですが、1:1よりナトリウム (sodium) が少なければ、ナトリウムの比率が低いと考えて結構です(Cutler, Hair Test Interpretation, p. 114)。

Ca/Mg、Ca/P、Na/K、Zn/Cu、Zn/Cdに関しては "EXPECTED RANGE" の範囲から外れているかどうかを見て下さい。

それ以外の比率に関して、基準の数値はアンディさんの本には示されていません。

B6の大量投与による効果が示唆される例は、ほかにも挙げられています:
 毛髪の亜鉛が高い
 毛髪のマグネシウムが低い
 毛髪のCa/Pが高い

posted by iRyota at 05:48| Comment(1) | TrackBack(0) | 生化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
毛髪に関するアンディさんの著書を購入したいばあい、下記のリンクへどうぞ。

http://www.noamalgam.com/hairtestbook.html
Posted by iRyota at 2005年05月07日 08:31
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