2005年05月03日

ノルウェー: GFCFダイエットの臨床実験

グルテンとカゼインを完全除去するグルテンフリー・カゼインフリー・ダイエット、通称GFCFダイエットは、自閉症児の一部で症状が緩和され、教育がしやすくなる方法として、ノルウェーや英国で長い研究の歴史があります。この方法の理論的基盤となる尿中ペプチドの検査もノルウェー、英国、米国で行なわれるようになりました。

尿検査でペプチドに異常の見られた自閉症児20人を無作為抽出で二つの集団にわけ、一方だけは家庭でGFCFを行ない、それぞれ1対1の教育の場で一重盲験による観察を行ない、1年間の記録をまとめた論文が2002年に発表されました。ダイエットをしなかった集団でも一部で症状の緩和が見られる子はいましたが、ダイエットをした方の集団は1年間に渡って症状の緩和が続き、行動の変化と教育の成果に明確な差が出ました。

論文を読んでみて気づいたのは、教育関係者の協力によって長期的な調査が行なわれたことです。どの子がダイエットをしているのか知らされず、1年間の訓練の相手をして、記録をつけていたようです。

この論文は、ネット通販と同じようにクレジット・カードで30ドルはらう手続きをすれば、PDFをダウンロードできます。

著者: A.M. Knivsberg, K.L. Reichelt, T. Hoien, M. Nodland (2002).
題名: A Randomised, Controlled Study of Dietary Intervention in Autistic
 Syndromes
掲載誌: Nutritional Neuroscience (Taylor & Francis): 5.4. Pp. 251-261.


posted by iRyota at 06:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 生化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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