Vaccine Adverse Event Reporting System [ワクチン被害報告システム]、通称VAERSは一般に公開されているデータベースで、これまでも予防接種の安全性を検証するために使われてきましたが、報告された例しか記録されていません。しかも、実際に副作用が見られても報告されるのは5パーセント程度と推測されており、このデータベースを使った調査を決定的な証拠と見ることには困難がありました。それでも、水銀の入っているDPT三種混合ワクチンと、水銀の入っていないDPT三種混合ワクチンを同時期に接種した集団を比較して、自閉症の報告率に有意な差がありました。
もっと詳しいデータベースは、連邦政府の機関である Center for Disease Control and Prevention [疾病予防管理局]、通称CDCが築いた Vaccine Safety Datalink [ワクチン安全性データリンク]、通称VSDです。このデータベースはいくつかの大規模な医療機関のデータが丸ごと入っており、CDCの内部でのみ利用されて来ました。ガイアー博士たちはしつこく利用申請を行ない、下院議員のデイヴ・ウェルドン医学博士の協力も得てやっと利用を許可されたのですが、その結果を発表することがなかなか認められませんでした。
今回ようやく発表できたのは、乳児期のワクチンによる水銀の摂取量と、ADDや発語の遅れを含む、さまざまな神経発達不全の症状全般に相関が見られるというものです。
ガイアー父子は、ワクチンに関する訴訟において相談相手になったり、証言台に立ったことがあります。