2006年08月19日

カナダ: ヴァンクーヴァー響を愛した自閉症者・活動家

デヴィッド・コーエンさんという自閉症者が今年のはじめに脳腫瘍で亡くなりました。61歳でした。ヴァンクーヴァーの音楽関係者や政治関係者のあいだでは有名な人物で、ヴァンクーヴァー交響楽団による追悼演奏も行なわれました。カナダのネット新聞に載った3月30日の記事から紹介します。

コーエンさんは1944年7月17日、米国ニューヨーク州ホワイトプレーンズに生まれました。幼児期に髄膜炎を患ったあと自閉と診断され、7・8歳までほとんど発語がありませんでした。ただし、喋れなくても言葉は理解でき、4歳で入院したときの記憶もあります。

お母さんの家庭教育と、言葉の遅れがある子どもたち専門の私立学校で教育を受け、公立学校での職業訓練を受け、コーエンさんはサンフランシスコの短大で会計学を学びました。1967年カナダに移住してからも職業につながる勉強は続けていましたが、それで生計を立てるにはいたらなかったようです。

音楽は子どものころから大好きでした。ピアノを弾くお祖母さんの影響で鑑賞を始め、短大では交響楽に関する夜間の授業 (社会人むけ?) も取りました。手先が器用ではなかったため自分で楽器などを演奏するようにはなりませんでしたが、1度聴いた曲は全て覚えており、作曲家の生年月日なども全て暗記していました。ヴァンクーヴァー交響楽団の公演に通い、第1の常連客として楽団員たちにも知られるようになり、自宅で定期的に行なわれるレコードやヴィデオの鑑賞会も評判になりました。

コーエンさんはその記憶力をいかし、アムネスティ・インターナショナルに協力して、統計数値を活用した沢山の手紙を書き、人権擁護運動の世界でも知られるようになりました。

亡くなった1月27日はモーツァルトの誕生日です。1月30日に行なわれた追悼演奏の曲目は、そのモーツァルトによる『フリーメーソンのための葬送音楽』でした。

"David Cohen, Music Lover and Acitivist 1944-2006." By Li Robbins.
http://www.workopolis.com/servlet/Content/fasttrack/20060330/OBCOHEN30?section=Student-Jobs
posted by iRyota at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 総合 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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