神経の発達や行動に見られるいくつかの特徴を手がかりに自閉症という診断は下されています。これは全て専門家の観察によって行なわれます。機器などによる測定によって全ての自閉症児に共通するような特徴を見つけ出す研究は困難を極めています。遺伝に関する研究も、全ての自閉症児に当てはまるような遺伝子を見つけ出す方向に収束していく気配はありません。自閉症はいくつかのサブタイプに分かれていると考える以外に、これらの状況を説明できる仮説は見つかっていません。そこで、カリフォルニア大学デイヴィス校にあるMIND研究所では、自閉症のサブタイプを見つけ出す大がかりな調査を始めました。
Autism News に載った3月10日付けの記事をもとに紹介します。
フェノムという聞き慣れない単語ですが、ここでは生物の個体差のような意味で使われているようです。
今回発表された自閉症フェノム計画 (Autism Phenome Project) は、
自閉症児900人、
それ以外の理由で発達に遅れのある子どもたち450人、
通常の発達を見せている子どもたち450人、
合計1800人
を対象に、免疫機能、脳の構造と作用、遺伝的特徴、環境汚染の影響、血液中の蛋白質などを調べます。 いずれも2歳から4歳の子どもたちで、将来何年かに渡り、発達の経過を記録していきます。
"Autism Phenome Project Aims To Redefine Autism By Identifying Distinct Subtypes."
posted by iRyota at 08:29|
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