APを通して1月31日に配信されたニュースです。アスペルガー症候群は広い意味で自閉症、あるいは軽度の自閉症スペクトラム症候群とされています。厳密な意味での自閉症と同じようにコミュニケーションは困難なばあいが多いです。感覚過敏や強いこだわりが見られる例もあります。ただし、従来の自閉症と違うのは、言葉の遅れを伴わない点です。知能指数が極めて高い例もあります。
これまで米国の学校で特別教育の対象とされてきたのは、知的な面での発達に遅れがあるか、風変わりな行動のために通常の学校生活が難しい子どもたちでした。ですから、知能指数が高くても感覚過敏やこだわりが激しく、適応困難と判断された子に特別教育の予算が組まれることはあったと思います。
今回の裁判で支援の対象とされたのは、メーン州に住む女の子で、アスペルガーと診断はされていましたが、学校の成績は良好、行動上の問題も見られない子でした、にも関わらず、特別な教育支援の予算が必要という判決が出された点が、これまでと違います。学校教育の目的として、社会性を伸ばすことも重要であり、そのためには特別な支援が必要というわけです。
この女の子は、すでに私立学校へ2年間通っており、その授業料も公的予算から埋め合わせするよう親のかたは裁判で要求していましたが、その点は却下されました。
この判決は前例として、教育関係の訴訟に大きな影響力を持つ可能性もあります。
"Federal judge rules that Asperger's syndrome is a disability."