2006年03月19日

自閉症児の減少が始まった?

乳幼児向けのワクチンに入っている水銀の量を減らし始めた時期に呼応して、新しく自閉症と宣告される子どもたちの数も減っていると言う趣旨の記事が、昨日紹介した Autism News に載っています。3月3日の記事です。調査を行なったのはデヴィッド・ガイアーさんとマーク・ガイアー博士 (M.D., Ph.D.) です。連邦政府で医療部門の監督官庁であるCDCが運営しているワクチン副作用報告データベースと、カリフォルニア州政府の発達サービス部門が行なって来た調査結果で、同じように減少傾向が見られているそうです。

1990年代はじめに、乳幼児向けの予防接種が大幅に増やされ、結果的にはそこに含まれている水銀の量も大幅に増えました。

自閉症児の増加は1989年にもう始まっていたようですが、90年代に生まれた子どもたちのあいだでも爆発的に増え、166人に一人という率に至りました。(軽度の自閉症スペクトラムも含む率だと思います。)

1999年に乳幼児むけワクチンの水銀を減らすか除去する勧告をCDCは発表しました。それでも新しく自閉症と診断される子どもたちの数は増え続けましたが、カリフォルニアでは2003年がピークで、そのあとは減り始めたそうです。

80年代から90年代に観られた増加は、発見率の向上や診断基準の変化によるところもあるはずですが、今回の記事ではそのことに触れていません。予防接種と自閉症の関係に付いて否定的な結論を出した2004年のIOM発表には触れています。



ガイアーさんたちの調査報告は学術論文として医学専門誌にも掲載され、今回の記事には論文へのリンクも付いています。



この調査報告に付いては、反論も含めていくつかの新聞や放送局が採り上げています。JiJoでも引き続き紹介して行く予定です。
posted by iRyota at 07:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 重金属 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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