2006年02月11日

リタリンなどにFDAの委員会が警告

ADHDの処方薬、たとえばリタリンやコンサルタなどは、自閉症児でも多動な子に対して、目的外使用として処方されることが多いです。

これらの薬に対して、危険の大きい薬であることを明示する黒枠、通称ブラックボックスと呼ばれる表示を付けるのが好ましいという発表が、FDAの顧問をしている医学者の委員会によって発表されました。

ただし、FDAの公式発表と言うより、FDAの顧問をしている専門家の委員会 (Advisory Panel) による発表ということらしいです。この委員会では、これらの薬を服用している患者の死亡例を検討しました。1999年から2003年にかけて、服用者のあいだで心臓発作などの報告が54例あり、そのうち小児19人をふくむ25人が死亡しています。ただし、死亡者の中には、投薬を始めるまえから心臓に問題を抱えていた例もあるようです。

この決定に対しては委員会の内部でも意見が分かれており、賛成8、反対7、保留1という内訳です。

具体的な名前が挙げられたのはリタリン、コンサルタ、メチリン、メタデートです。そのほかにアデラールとアデラールXRは2004年から黒枠の警告が付いているそうです。

ただし、大がかりな調査でこれらの薬と死亡事故の因果関係が証明されたわけではありません。それでも警告を発するのは、用心のためということらしいです。安全性が証明されたわけでもないという立場です。

以上、APの記事をもとに要点だけお伝えしました。

"Feds Recommend Warnings on ADHD Drugs."

posted by iRyota at 12:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 生化学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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