2005年06月05日

豪州: お母さんの手記、写真つき

ベティ・サトーアさんはオーストラリア在住です。お子さんのゲイレン君が4歳のとき、自閉症と診断され、その後の4年半、ご夫婦で情報を集め、さまざまな生化学的介入や集中的な教育に取り組んで来ました。その体験と親のための資料集を本にまとめたのが Diagnosis Autism...Where to Go from Here [診断名、自閉症、さあ此処から何処へ?] です。

興味深い写真を添えて、本を紹介した頁があります。まず表紙です。


内容は、90年代までARIやDAN!で研究されてきたダイエットや栄養剤、セクレチン、ABA、予防接種に関する情報が中心で、リムランド先生の文章が数多く転載されています。ご夫婦で独自に採り入れたフラワーエッセンス、カイロプラクティック、NAETに関する記述もあるようです。


日本でも同じような体験のある家族は少なくないのですが、さすがにネット上で写真などを公開するにはためらいがあります。かわりにと言っては語弊があるかもしれませんが、写真をご覧下さい。もともとゲイレン君は、赤ちゃんなりの社会性が見られたようです。


症状が顕著に出てきて、ご家族の存在を無視するようになったころの写真です。


さまざまな介入が功を奏してか、コミュニケーションが取れるようになってきました。ABAの様子も見られます。


8歳になったゲイレン君のにこやかな表情です。


本の注文方法ですが、クレジット・カードによる支払いは受け付けていません。注文用紙をプリントして、小切手などと一緒に送ることが必要です。


日本からの注文を受け付けているかどうかは分かりません。

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2005年06月04日

5-HTP、セロトニン、5-HIAA

13歳から19歳の自閉症児 (白人男子) 18人と、同世代の定型発達児20人で、セロトニンと5-HIAA (5ハイドロキシインドール酢酸) の血中濃度に有意な差はありませんでしたが、5-HTPの錠剤を体重1キログラムあたり4ミリグラム投与してから血液を調べたところ、自閉症児のセロトニンが有意に高くなりました。ただし、5-HIAAに関して有意な差は見られませんでした。

これはベルギーのアントワープ大学で行なわれた実験です。



食べ物に含まれているトリプトファンから5-HTP (5ハイドロキシトリプトファン) が作られ、この5-HTPからセロトニン (5-HT) が作られ、セロトニンから5-HIAAが作られます。今回の実験では、5-HTPの投与で自閉症児のセロトニンが増えましたが、そこから先の違いは見られないという結果でした。

もう一つ、今回は血液中の変化だけを記録したもので、行動や症状においてどういう変化があったのか、なかったのかについては触れていません。
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2005年06月02日

自閉症、血液検査で分かりそう

4歳から6歳の自閉症児70人と定型発達児35人の血液を比較し、いくつかの違いが発見されています。カリフォルニア大学デイヴィス校で、デヴィッド・アマラル教授たちが行なっている研究です。顕著な違いとして見つかった例を挙げます。

 自閉症児のB細胞は平均して2割多い。
 自閉症児のナチュラル・キラー細胞は平均して4割多い。
 100をこえるタンパク質に明確な差がある。

B細胞とナチュラル・キラー細胞は、免疫作用の一部です。

上記の三つは発見された特徴の一部ですが、こういうデータが蓄積されれば、自閉症の診断や発見に関して客観的な手がかりが得られるかもしれません。

これまでは行動や発達面の特徴を観察するだけで診断されており、どうしても観察者の主観が入っていました。化学的な基準が分かれば、早期発見が容易になり、その分、早期教育の成果も期待できるという理由で注目されています。

今後は、出生児や乳児期の血液の比較、予防接種の前後を比較して変化の有無を確かめる研究などの可能性も検討されています。



この研究は、カリフォルニア大学デイヴィス校 (UC-Davis) のMIND研究所で行なわれている物で、5月にボストンで開かれた第4回IMFARで発表されました。

同じ発表に関して、もう少し専門的な見地から報道している記事もあります。

訂正: 上記の研究班と情報を交換しながら、同じUCデイヴィスMIND研究所の別の班が行なった調査で、自閉症児の体から採取した細胞や血液をさまざまな病原体と接触させ、主に免疫作用に関わる物質 (サイトカイン) や何種類かのペプチドに特徴的な差が見つかりました。




UCデイヴィスMIND研究所は、Medical Investigations of Neurological Disorders [神経学的な症候群を医学的に調べる] 研究所として、親たちの運動によって設立され、州政府の予算で運営されています。
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2005年06月01日

アスペルガーの当事者が質問にこたえる

自閉症の当事者と自閉症関係者の架け橋となるため 見る
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早期集中ABA訴訟、オンタリオ州からカナダ最高裁へ

州の裁判所では親たちが勝訴しており、州政府がそれを不服としたため 見る
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アンディ・カトラー (Ph.D) のキレーション入門講座、専門家むけ

ワシントン州イサクォア6/11-12と7/23-24 詳細
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自閉症の早期教育: 集中型ABAは折衷型より効果的という実験報告

Howard, Sparkman, Cohen, Green & Stanislaw. 2005. 英文要旨
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FDA、自閉症にリスパダール認可せず

すでに沢山の自閉症児に処方されている薬だが、今後も目的外使用か? 見る
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経皮DMPSのキレーションで劇変した男の子: ニュースと写真

ジェネレーション・レスキューに所属している家族の記事です。見る
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